日々の出来事、観た映画、聴いた音楽、読んだ本、撮った写真。
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Fiona Apple
2006.10.14(Sat.) 東京国際フォーラム ホールC
「死ぬまでに一度はナマで見ておきたいアーティスト」として
リストアップされていたフィオナ・アップル。今回、念願かなって
目の前でステージを見ることができました。オレに与えられた席は
前から2列目という、鼻血が出そうな好条件!シアワセでした。
開演時刻よりも10分ほど過ぎたところで、フィオナをはじめとする
バンドメンバーが静かに登場。観客も席に座ったまま、演奏が
始まりました。(立って見るのかと思ってたので、ちょっと意外)
で、演奏が始まるやいやな、その音の緊張感というのか
集中力というのか、フィオナが放つオーラのようなものの
すさまじさに圧倒されましたね~。
最初の3曲は、彼女はピアノを演奏しながらのパフォーマンスでしたので
オーラも若干抑えめでしたけど、4曲目になり、ステージ中央のマイク台前に
移動してくるなり、突然踊りだしたんです。あれを「踊り」といえばいいのか
「地団駄」といえばいいのか、「暴れてる」というのが近いか…といった動き
(トム・ヨーク(レディオヘッド)の動きと似た印象)で、
"何かに対して怒ってる・憤ってる・悔しがってる・もどかしい思い"みたいな
ものを感じました。
とにかく、彼女の、歌に対する想いが、ビシビシ伝わってきましたね。
やっぱすげぇわ。と圧倒されつつ、感心しました。
5曲目の"I Know"を聴きながら、オレ、泣きそうになりました。
この曲は、2ndアルバムのラストを飾るラブソングなのですが、
当時付き合っていた彼氏と築いた"何でもわかりあえる関係"を
切々と歌ってるわけですよ。でも、いま現在、その彼氏とは
とっくに別れてるわけで、その辛みなんかを最新アルバムで
歌詞にしてたりもするような状況なんです。
そんな事情を考えたりしながら、目頭が熱くなっちゃって…。
まるで芸能ネタみたいですね、ごめんなさい。
と、まぁ、そんなわけで、フィオナの激情がそのまま歌となって
ホール全体に流れ出たかのように、一気呵成に終盤まで
あっという間に進行していきました。
その間も、フィオナは踊ったり、ステージの上を黙ってグルグル
歩きまわったり、マイクに声が入らないようなところで
歌詞以外の言葉を発したり、まるで演劇を見てるかのような
素振りを見せたり、どなったり、ささやいたり、座り込んだり、
スカートのすそを握り締めたり、マイクスタンドを振り回したり。
その一挙手一投足から目が離せませんでした。マジで。
そして、バックの演奏もね、ものすごかったですよ!
今まで何組ものライブを見てきましたけど、今回のバンドは
格別でした。ほんとに。ギターレス、キーボードが2人
(フィオナも入れれば3人)という、変則的な構成ながら
その音たるや、すさまじきロック魂がこもっていました。
(その音楽表現そのものがロック!という意味で)
特にドラムのチャーリー・ドレイトンさん!
この方、奥田民生さんがアメリカでレコーディングするときに
よくドラムを叩いたり、いっしょに曲を作ったりしている人として
名前だけは知ってたんですけど、目の前で見たのは初めて。
いやー、この人の演奏はすごいわ!!
曲に与える強烈なメリハリと安定感はズバぬけてますね。
"Not About Love"という曲の演奏中、スティックを2度も折るほど
すさまじい演奏をしているのを目撃したときには、唖然としました。
すごいわ…。しびれるわ…。
サッカーでたとえるなら、この前のワールドカップでMVPに輝いた
カンナバーロ選手くらい、安心して守備を任せられる人だなぁ~、
っていうか、サッカーのことなんかよく知らないんだけど
このバンドがもしサッカーチームだったら、
きっと世界を制しちゃうだろうなぁ~、と、ライブ中に考えていたバカは
何を隠そう、このわたくしです。
最新アルバムからよりも、2ndアルバムからの選曲が多かった
このライブ。ラスト近くで、最初で最後のMCがありました。
「今朝、生まれて初めて"地震"を体験したの!」みたいな話でした。
このとき、フィオナの顔には満面の笑みがあって、オレはとっても
安心したのを覚えています。そして、その後すぐに歌を歌い始めたときには
また例の"集中した顔つき"になっていたことも付け加えておきましょう。
ラスト近くでは観客のスタンディング・オベーションもありつつ、
"Criminal"でかっこよく最高潮のまま終幕。1時間40分の熱演でした。
-----
まぁ、あれだけの歌い方をして、一瞬一瞬を綱渡りで生きているように
見えてしまう彼女は、これから長生きできるんだろうか?と心配したく
なるほどです。でも、一旦ステージからおりれば、彼女にも笑顔が
戻っているであろうことがわかって、よかったです。
彼女の中では、ひとつの歌が物語であり、それを歌うということは
その歌そのものを演じるということなのかなー、なんて。
雑誌のインタビューで、「あなたの幸せな瞬間は?」みたいな質問に
対して、彼女は「チャーリーのドラムの音が鳴りはじめたとき」と答えて
いました。うんうん、そうだろうな、わかるよ、フィオナ、その気持ち。
こんなすごい音楽の渦の中に身を委ねるのは、すんごく気持ちいい
もんね。これからもお体に気をつけて、がんばって、楽しんで、
良い作品を作り続けてください。思い出に残るライブをありがとー!!
[Set List]
01. Get Him Back -- (3)
02. To Your Love -- (2)
03. Shadowboxer -- (1)
04. The Way Things Are -- (2)
05. I Know -- (2)
06. Sleep To Dream -- (1)
07. Limp -- (2)
08. Paper Bag -- (2)
09. Tymps (The Sick In The Head Song) -- (3)
10. Oh Well -- (3)
11. On The Bound -- (2)
12. Slow Like Honey -- (1)
13. Not About Love -- (3)
14. Better Version Of Me -- (3)
15. Get Gone -- (2)
16. Fast As You Can -- (2)
[Encore]
17. Extraordinary Machine -- (3)
18. Criminal -- (1)
[Band]
Fiona Apple (Vocal/Piano)
Charlie Drayton (Drums)
David Monsey (Bass)
Jebin Brunit (Keyboard)
Dave Palmer (Keyboard)
[Discography]
[Official]
http://www.fiona-apple.com/
2006.10.14(Sat.) 東京国際フォーラム ホールC
「死ぬまでに一度はナマで見ておきたいアーティスト」として
リストアップされていたフィオナ・アップル。今回、念願かなって
目の前でステージを見ることができました。オレに与えられた席は
前から2列目という、鼻血が出そうな好条件!シアワセでした。
開演時刻よりも10分ほど過ぎたところで、フィオナをはじめとする
バンドメンバーが静かに登場。観客も席に座ったまま、演奏が
始まりました。(立って見るのかと思ってたので、ちょっと意外)
で、演奏が始まるやいやな、その音の緊張感というのか
集中力というのか、フィオナが放つオーラのようなものの
すさまじさに圧倒されましたね~。
最初の3曲は、彼女はピアノを演奏しながらのパフォーマンスでしたので
オーラも若干抑えめでしたけど、4曲目になり、ステージ中央のマイク台前に
移動してくるなり、突然踊りだしたんです。あれを「踊り」といえばいいのか
「地団駄」といえばいいのか、「暴れてる」というのが近いか…といった動き
(トム・ヨーク(レディオヘッド)の動きと似た印象)で、
"何かに対して怒ってる・憤ってる・悔しがってる・もどかしい思い"みたいな
ものを感じました。
とにかく、彼女の、歌に対する想いが、ビシビシ伝わってきましたね。
やっぱすげぇわ。と圧倒されつつ、感心しました。
5曲目の"I Know"を聴きながら、オレ、泣きそうになりました。
この曲は、2ndアルバムのラストを飾るラブソングなのですが、
当時付き合っていた彼氏と築いた"何でもわかりあえる関係"を
切々と歌ってるわけですよ。でも、いま現在、その彼氏とは
とっくに別れてるわけで、その辛みなんかを最新アルバムで
歌詞にしてたりもするような状況なんです。
そんな事情を考えたりしながら、目頭が熱くなっちゃって…。
まるで芸能ネタみたいですね、ごめんなさい。
と、まぁ、そんなわけで、フィオナの激情がそのまま歌となって
ホール全体に流れ出たかのように、一気呵成に終盤まで
あっという間に進行していきました。
その間も、フィオナは踊ったり、ステージの上を黙ってグルグル
歩きまわったり、マイクに声が入らないようなところで
歌詞以外の言葉を発したり、まるで演劇を見てるかのような
素振りを見せたり、どなったり、ささやいたり、座り込んだり、
スカートのすそを握り締めたり、マイクスタンドを振り回したり。
その一挙手一投足から目が離せませんでした。マジで。
そして、バックの演奏もね、ものすごかったですよ!
今まで何組ものライブを見てきましたけど、今回のバンドは
格別でした。ほんとに。ギターレス、キーボードが2人
(フィオナも入れれば3人)という、変則的な構成ながら
その音たるや、すさまじきロック魂がこもっていました。
(その音楽表現そのものがロック!という意味で)
特にドラムのチャーリー・ドレイトンさん!
この方、奥田民生さんがアメリカでレコーディングするときに
よくドラムを叩いたり、いっしょに曲を作ったりしている人として
名前だけは知ってたんですけど、目の前で見たのは初めて。
いやー、この人の演奏はすごいわ!!
曲に与える強烈なメリハリと安定感はズバぬけてますね。
"Not About Love"という曲の演奏中、スティックを2度も折るほど
すさまじい演奏をしているのを目撃したときには、唖然としました。
すごいわ…。しびれるわ…。
サッカーでたとえるなら、この前のワールドカップでMVPに輝いた
カンナバーロ選手くらい、安心して守備を任せられる人だなぁ~、
っていうか、サッカーのことなんかよく知らないんだけど
このバンドがもしサッカーチームだったら、
きっと世界を制しちゃうだろうなぁ~、と、ライブ中に考えていたバカは
何を隠そう、このわたくしです。
最新アルバムからよりも、2ndアルバムからの選曲が多かった
このライブ。ラスト近くで、最初で最後のMCがありました。
「今朝、生まれて初めて"地震"を体験したの!」みたいな話でした。
このとき、フィオナの顔には満面の笑みがあって、オレはとっても
安心したのを覚えています。そして、その後すぐに歌を歌い始めたときには
また例の"集中した顔つき"になっていたことも付け加えておきましょう。
ラスト近くでは観客のスタンディング・オベーションもありつつ、
"Criminal"でかっこよく最高潮のまま終幕。1時間40分の熱演でした。
-----
まぁ、あれだけの歌い方をして、一瞬一瞬を綱渡りで生きているように
見えてしまう彼女は、これから長生きできるんだろうか?と心配したく
なるほどです。でも、一旦ステージからおりれば、彼女にも笑顔が
戻っているであろうことがわかって、よかったです。
彼女の中では、ひとつの歌が物語であり、それを歌うということは
その歌そのものを演じるということなのかなー、なんて。
雑誌のインタビューで、「あなたの幸せな瞬間は?」みたいな質問に
対して、彼女は「チャーリーのドラムの音が鳴りはじめたとき」と答えて
いました。うんうん、そうだろうな、わかるよ、フィオナ、その気持ち。
こんなすごい音楽の渦の中に身を委ねるのは、すんごく気持ちいい
もんね。これからもお体に気をつけて、がんばって、楽しんで、
良い作品を作り続けてください。思い出に残るライブをありがとー!!
[Set List]
01. Get Him Back -- (3)
02. To Your Love -- (2)
03. Shadowboxer -- (1)
04. The Way Things Are -- (2)
05. I Know -- (2)
06. Sleep To Dream -- (1)
07. Limp -- (2)
08. Paper Bag -- (2)
09. Tymps (The Sick In The Head Song) -- (3)
10. Oh Well -- (3)
11. On The Bound -- (2)
12. Slow Like Honey -- (1)
13. Not About Love -- (3)
14. Better Version Of Me -- (3)
15. Get Gone -- (2)
16. Fast As You Can -- (2)
[Encore]
17. Extraordinary Machine -- (3)
18. Criminal -- (1)
[Band]
Fiona Apple (Vocal/Piano)
Charlie Drayton (Drums)
David Monsey (Bass)
Jebin Brunit (Keyboard)
Dave Palmer (Keyboard)
[Discography]
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When The Pawn... (2) |
Extraordinary Machine (3) |
[Official]
http://www.fiona-apple.com/
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