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日々の出来事、観た映画、聴いた音楽、読んだ本、撮った写真。
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カポーティ
Capote

監督:ベネット・ミラー
原作:ジェラルド・クラーク
脚本:ダン・ファターマン
撮影:アダム・キンメル
編集:クリストファー・テレフセン
音楽:マイケル・ダンナ
出演:
フィリップ・シーモア・ホフマン、キャサリン・キーナー
クリフトン・コリンズ・Jr、クリス・クーパー
ブルース・グリーンウッド、ボブ・バラバン

公式サイト(US)
公式サイト(JP)
amazon.co.jp
◎第78回アカデミー賞主演男優賞受賞

あっさりとして、かつ濃密な一作 ★★★★

有名なアメリカ人作家、トルーマン・カポーティが
大ベストセラーとなった小説『冷血』を書き上げるまでの物語。
カポーティ役に完全になりきって演じているのは、
これまで数々の名作で脇役を張ってきた、P・S・ホフマン。

わたくしも、こうして人間業を32年もやってきましたので
「人間」というものの性質が少しはわかっているつもりです。
世の中には「善い人」「悪い人」「頭のいい人」「頭の悪い人」
などなど、いろんなレッテルを貼られた人がたくさんいますが、
たとえば「善い人」の外見も中身もすべてが「善」かというと
そうじゃない場合が多いだろうということも推測できたりします。
たとえば、仕事場ではマジメそうに働いてても、
いざ家に帰ってみると、一晩中猫ひろしのマネをして
同居人をあきれさせるような人間もいますし(オレのことだ…)、
学歴は「大卒」であるものの、実際、何の知識も身につけられ
なかったために、実は「バカ」だという人もいるのです。
(またオレのことだ…)

要するに、誰しも多面性を持って生きている、ってこと。
 
冷血な殺人鬼に取り入って、さまざまな取材をし、
自分の創作活動に利用するだけ利用して書いた本が『冷血』。
そんな偽善者・カポーティこそが冷血じゃねーか!的な見方。

殺人鬼と自らの境遇に、根本的な一致点を見出しながらも
「文才」によって辛うじて真っ当な暮らしを送ることができているという
善と悪とのあいだで紙一重な一面。

程度の差があるとはいえ、こういった、誰もが思い当たるであろう
二面性や矛盾、揺れ動く心の葛藤、真の冷血とは?みたいな命題を
一見あっさりと、でも実は深く鋭く濃密に描いた、この作品。
とても新人監督が仕上げたとは思えません!
そして、そんな複雑な役柄を完全無欠に演じきったホフマンに拍手。
この人は、やっぱりただのデブじゃなかった!

capote.JPG

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芸術的な才能がまったくないので、ほかの人が作った素晴らしい作品を見て感動してばかり。そんな思いを書き連ねていきます。自らのつまらない日常も含めて。
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